銅ヶ丸は自由な自然観察のフィールド (邑智郡美郷町銅ヶ丸鉱山)
関連記事➡「野外で実験! 銅ヶ丸鉱山へ行こう」 「みんな銅ヶ丸鉱山へ行こう」
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鉱口付近を飛びまわるコウモリ
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一般に鉱山というところは大変露頭状況が良いので、広い範囲にわたって岩相の変化を追跡していくことができて自然史関係の観察活動や採集などには絶好のフィールドだと言えます。 銅ヶ丸鉱山も採鉱跡地はもちろんのこと周辺の谷川流域も下流から上流へかけて大変露頭状況が良いところなので、ハンマーを持って自由に採鉱跡地や谷川流域を歩き、心ゆくまでじっくりと観察や採集ができるフィールドです。。 しかし、近隣の著名な鉱山とは対象的に立地条件が悪く、鉱山関係や自然史関係に関心のない一般の人達も気軽に出かけていけるようなところではありません。 だから、○○遺産とか○○指定文化財、○○天然記念物といった、いわゆる「お上のお墨付き」というものにはほとんど縁がない、といった感じのところです。 「お上のお墨付き」というのは、観光による経済の活性化や文化・自然の保護保全、後世への継承、といったことには大変効果のあるものですが、当館のやっている野外発見学習にとっては、お墨付きのついているフィールドはあまり都合がよくないです。 当館の活動の軸である「野外発見学習」というのは、わからなければわかるまで何度でもフィールドへ足を運び、自分の納得のいくまで露頭をハンマーで叩きまくって歩く、というもので、野外発見学習が目指すものは、「代償を当てにしない探求意欲」と決して挫けない「しぶとい探究心」です。 銅ヶ丸鉱山は、ほとんど全く「お上のお墨付き」には縁がないですが、代わりに「野外発見学習」には絶好のフィールドだと思います。
地球の自然環境というものは、人類を含むすべての生き物に共通の財産であり、どんな自然も区別なく未来へ引き継がれていかなければならないものであるはずです。 基本的にも根本的にも、自然というものは、お墨付きの有る無しに関係なく大事にしなければいけない、ということで、このことを世間の人達はもっと強く自覚すべきだなんだろうと思います。 人間の経済活動に利益になる自然は大事にして、逆に経済活動の妨げになる自然は大事にしない、といったのが現実という感じです。
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★銅ヶ丸は自由なフィールド、銅ヶ丸自然史観察会に参加しよう!
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●銅ヶ丸のフィールドで鉱床のでき方を探求してみたいという方達だけでなく、鉱物採集やハイキング、鉱山史関係などが目的の方達も当館の観察会にどしどし参加していただきたいです。 ●定例の観察会は、毎年4〜5月のGW期間中に行っていますが、これ以外の期間(ただし、秋は松茸の季節のため入山の許可をしてもらえないのでダメです)でも当館へ希望日をご連絡してもらえば、山林所有者から入山許可をもらって観察会をします。 ただし、参加人数は3名まで(銅ヶ丸鉱山周辺は全く整備されてないので、団体の参加は少々無理)です。 ●なお、当館では義理人情にもとづく参加はご遠慮してもらってます。 また、個人や団体へ参加を催促するようなことも一切しません。(ありがた迷惑に思われてはいけないため) 純粋に当館の観察会に興味のある方々だけに参加していただくようお願いします。 当館への連絡は電話でお願いします。 TEL 0855-93-0795 080-1645-0475
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鉱口付近に発生した霧・・・風穴霧 (令和3年7月18日午後5時半ごろ撮影)
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写真中央付近の谷間になっているところに小規模な霧がうっすらと映っています。 写真には写っていませんが、谷間の右横に鉱口が開いていて、ここから吹き出してきた冷たい空気によって鉱口付近の暖湿な空気が冷やされて、その中に含まれていた水蒸気が凝結して霧になったものです。 この日も大気が不安定で午後から急に雨が降り出した後、再び日差しが戻って一気に湿度が上昇して空気が暖湿になっていたときでした。 鉱山斜面に吹き付けた南風が鉱口から内部に入り込み、内部で冷却されて重くなった空気が標高の低い鉱口から吹き出しているもので、鉱山の鉱口が風穴になっています。
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