我が郷土にもある絶滅危惧種「イズモコバイモ」(令和6年3月11日撮影)
(自生地:江津市桜江町下大貫)
 
 桜江町下大貫地区のT氏とN氏の家の近くにイズモコバイモの群生地がある。 民家の裏の山斜面に自生していて、まさか自然館からそれほど遠くないところにあの絶滅危惧種の山野草があるとは思いもよらなかった。 T氏の話では川本町のイズモコバイモが広く世間へ報道されるようになったころ、これを知ったT氏がこれと同じものが本人の自宅の裏にもあることに、このとき初めて気づかれたということである。

 去年(令和5年)の3月下旬ごろ、市社会教育課から電話があって桜江町内にイズモコバイモの生息地があるという噂があるが知っているか、と聞かれ、自分は知らなかったので自分の親戚で花の栽培が上手な叔父へ電話してみると、下大貫のT氏とN氏の家の近くにイズモコバイモが自生しているところがあると聞き、さっそく行ってみると間違いなくイズモコバイモだった。  しかし、3月も下旬だったので開花のピークを過ぎていて花びらは萎んでしまっていた。
 今年(令和6年)はぜひ3月上旬ごろのピーク時に出かけて行ってしっかりと観察してみたいと思って、先日(令和6年3月11日)T氏宅とN氏宅へ出かけていって満開のイズモコバイモをたくさん見ることができた。  
                   

 T氏宅裏の東向きの山斜面に横幅約40m縦幅約20mの範囲に散在して自生している。 T氏の奥さんの話では今年は例年になくたくさんの花が咲いたということである。 まさかこんなにたくさんのイズモコバイモの花が見れるとは正直驚いた。  

 たくさんのイズモコバイモに混じって、葉が茶色っぽく花びらが閉じた元気のなさそうなものも見られた。 自分は動植物の学問的な知識のほとんどない「生きものオンチ」なのでよくわからないけれど、もしかしてこれは病気のイズモコバイモだろうか。 まわりのまともなイズモコバイモに感染したら大変だが。  

 絶滅危惧種の植物は、とかく盗掘の被害に合うことが多いので、マスコミなどを通じて一般に公開することには注意を要すると思う。 しかし、川本や出雲のように特別に組織された保護団体でもあれば大丈夫かもしれない。 はたして地域住民の方達はどのように思われているのだろうか。   
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